【美術館】根津美術館の企画展『香合百花繚乱』展を見てきました!着物で行きたい美術館♪

岡本太郎記念館に行った同日、通り道にある根津美術館もハシゴしてきました♪

根津美術館は着物で行きたい美術館ランキング(@関東圏 ※筆者調べ)上位の美術館!

エントランスの竹林や、美術館奥にあるお庭。
表参道駅から徒歩5分…着物でゆっくり歩いたら10分くらいかな?ふらりと立ち寄りやすい好立地です。

所蔵作品は日本・東洋古美術が中心ということも理由の一つにあがるでしょうか。
私も、次はぜひ着物で行きたいです♪

何気なく公式HP見ていて知ったのですが、尾形光琳の『燕子花図(かきつばたず)』も根津美術館にあるんですね…
毎年初夏に展示されるらしい。え、見に行きたい…!!
岡本太郎が絶賛する尾形光琳。
この『燕子花図』と、MOA美術館にある『紅白梅流水図』は尾形光琳の代表作です。

…あ、ちょうど今読んでる、岡本太郎著『日本の伝統』に、

(中略)根津嘉一郎氏邸で有名なコレクションの展観がおこなわれたのですが、私はそこで、六曲一双の「燕小花図屏風」を見ることができました。そして、さらに光琳に感動しました。

岡本太郎著「日本の伝統」より引用

という文がありました。
なるほど、根津美術館こそが「根津嘉一郎氏邸」…岡本太郎は、パリで『紅白梅流水図』に出会い、南青山の実家近くで『燕子花図』を見る機会があったのか…縁ですねぇ。

【公式】根津美術館 - Nezu Museum -

『香合百花繚乱』展

まず、香合について…

「香合」は、「香」を入れる蓋付きの容器のこと。茶の湯の道具のなかでも特に人気の高いものです。
初期の香合は唐物漆器(からものしっき)でしたが、茶の湯の流行に従い、黄瀬戸や志野など国内で作られた最新のやきものや、蒔絵の古い箱、さらに螺鈿(らでん)・染付・青磁などの新しい唐物も使われるようになります。素材は漆からやきものまで多岐にわたり、形状も丸・角だけではなく、動物や楽器などバラエティーに富みます。香合ほど種類が豊富な茶道具は他にありません。

根津美術館 公式HPより引用

茶道の道具なのですね。
お茶をたてる際に、茶室の空気を清め、茶会に参加する方の心を鎮めるために香を焚くのだとか。素敵ですね!

練り香と言われる、香木を含む数種類の香りを混ぜて、墨やはちみつで塗り固めたものを、炉の灰の中に入れて使うのだそう。

黒い丸薬のような形の練り香を持ち運ぶための道具が『香合』。

和のお作法事はほとんどそうですが、茶道や香道の世界でも季節や縁起などが大切にされていたのでしょう。
展示されている香合も、花鳥風月に縁起物が多くかったです。

近代よりこちらですと、茶道は花嫁修業の一環であったりと、女性の教養の代表格のように思われますが、元々は武士が嗜んでいたものといいます。
歴史は様々あれど、「道」とつくからには精神性の向上を含みます。

香合もまた、世界観を構築する要素の一つ。

小難しいことはわかりませんが、お茶を共にする方へのおもてなし、世界観の表現ですよね。
お客様に合わせてしつらえを変えるのは、準備する方も楽しい。

展示されている香合は、素材もデザインも様々。
時代によって流行はあるようでしたが…千利休の提唱したワビサビ、その後展開した華やかな茶席の違いでしょうか。
どちらも良いけど、単体で見ていると、ついつい華やかな蒔絵や漆塗りの香合に目が行っちゃう。笑
でも、寂びた茶室に置くとしたら、シンプルな形状の方が引き立つのかな。

生き物を模した、ちょっとコミカルな香合もカワイイです!
現代の技術で神坂雪花の犬とか金魚の香合とか出てないんだろうか。
自宅でお香入れにするよ!笑

古代中国の青銅器

展示室4で観覧できる『古代中国の青銅器』もすごかった。

殷・周の時代の青銅器。
封神演義の世界ですよ!紀元前!!!

3000年以上前のもの…日本で野趣溢れる情熱的な縄文土器を作ってる時代に、こんな緻密な細工の青銅器を…古代中国恐るべし。
古代中国の浪漫は尽きませんね…なんで現代では全部爆発してしまうのか…理解しがたい。

私は美術館のチケットにもなっている『双羊尊』が好きです!
羊が好きなんですよね…

展示の青銅器は、殷王朝で神事に使用されていたものだろうと注釈がありました。

「羨ましい」の「羨」の漢字の上の部分は羊の変化したもので、「よいもの」「うまいもの」を表していると言います。
漢字下部がヨダレ(涎)が変化したもので、「よいもの」「うまいもの」を見て涎を垂らすような気持ちを漢字で表している、と。

羊は、漢字の母国である古代中国でも贅の象徴だったとして…
酒や供物を捧げるために用いられたのだとしたら、当時からそういう観念があったのだなと。興味深い。

まとめに

根津美術館は展示以外にも、庭園など見どころがたくさんありました。
全部じっくり見るとしたら、3時間ぐらい予定をみておくといいかも。

庭園がまた楽しいんですよ。
所々に石造物など見どころがあって、景色を見ながらゆっくりできるカフェもあります!

4月末には尾形光琳の『燕子花屏風図』の展示とともに、庭園の燕子花も咲き誇るというのだから、ぜひ見に行きたいです♪

『香合百花繚乱』展は、~3月31日まで。
表参道でお買い物のあと、ふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょう?

おすすめの記事