【神社】宮崎県都城市『島津稲荷神社』<丁寧に祀られた島津ゆかりの神社>

<島津稲荷神社の基本データ>

御祭神:
豊受姫大神(とようけひめのおおかみ)
大宮売神(おおみやめのかみ)
猿田彦神(さるたひこのかみ)

御朱印:なし

塩:なし

土:なし

水:なし

駐車場:有

住所: 〒885-0018 宮崎県都城市郡元4丁目23−17

島津稲荷神社について

島津稲荷神社の拝殿

『三国名勝図絵』には、祭神として「倉稲魂命(うかのみたまのみこと)、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)」の三座が記されているが、現在は豊受姫大神(とようけひめのおおかみ)、大宮売神(おおみやめのかみ)、猿田彦神(さるたひこのかみ)を祭神とする。

『庄内地理志』によると、当社は建久八年(1197)に島津氏初代忠久が創建したと伝わる。
以後、島津家の産土神として崇敬されてきた。
忠久が摂津国住吉辺りで生まれた時、住吉末社であった稲荷明神の擁護があったことがその理由とされる。(略)

由緒書きより引用

『三国名勝図絵』は国立国会図書館デジタルコレクションで見られるということで、さっそく見てみました。

<島津稲荷宮>

郡本村にあり、祭神は三座、倉稲魂命、瓊瓊杵尊、伊弉冉尊、是なり。
当社は、得佛公(※島津忠久)此地 祝吉御所に在し時、建立して、家神とせらる。
社説、初め得佛公、摂州(※摂津国、大阪)住吉社辺りにて生まれ玉ひし時、住吉末社 稲荷明神の擁護あり、故に公、稲荷明神を崇仰す。
建久八年、公、山門院より島津に移り、祝吉御所に居る。
因て、是歳九月七日、当社を創建し、十九日、勧請の儀を行はる。
此地を島津といふに由て、俗に島津稲荷と号す。
又 島戸稲荷とも呼べり。(略)

『三国名勝図絵』60巻 巻之五十八 都城之一より引用

『三国名勝図絵』の初版が1843年ということで、ここ200年の間に御祭神が代わっている???

ちょっとここを詳しく知りたいところです。
都城市の図書館なら資料あるのかしら。

伊勢神宮外宮の御祭神でもある豊受姫大神。
「お稲荷さん」の代表的な神様である倉稲魂命と豊受姫大神は、どちらも五穀豊穣の神様であることから、混合されるのはわからなくもないのですが…

また、伊勢神宮外宮の豊受姫大神と言えば、一帯の総鎮守、『神柱宮』の神託をした神様…というのも気になる一致。

【神社】宮崎県都城市『神柱宮(かみばしらぐう)』<巨大鳥居><基柱神社>

島津稲荷神社の命婦?社

先述した『三国名勝図絵』には、島津稲荷宮の絵も載っています。
本殿向かって左手に「荒神」、右手奥に「命婦」という記載。

命婦というのは、

<命婦(みょう-ぶ)>

名詞
①宮中や後宮(こうきゆう)の女官の一つ。五位以上の女官(内(ない)命婦)と、五位以上の役人の妻(外(げ)命婦)がある。平安時代以後は、中級の女官をいう。
②稲荷(いなり)の神の使いとされる狐(きつね)の別名。

Weblio古語辞典より引用

とのこと。

日本三大稲荷に数えられる、祐徳稲荷神社のHPに初出と思われる逸話があります。

<命婦大神>

稲荷大神の神令使(お使い)である白狐の霊を、お祀りしている御社である。

光格天皇天明8年(1788)京都御所が火災となり、その火が花山院邸に燃え移った時、白衣の一団が突如現れて、すばやく屋根に登り敢然と消火にあたり、その業火も忽ち鎮火した。

(略)

花山院内大臣はこれは不思議な事だ、奇蹟だと内々に光格天皇に言上されると、天皇は命婦の官位を授ける様勅を下され、花山院内大臣自ら御前において【命婦】の二文字を書いて下賜されたといわれる。

祐徳稲荷神社HPより引用

島津稲荷神社は、現在も拝殿の左右にお社があります。

島津稲荷神社の境内社1

来歴の記載がないので、三座のうち2柱が鎮座されているのか、三座とは別に遷座されたのか不明でしたが、『三国名勝図絵』を見ると、「荒神」「命婦」のそれぞれ神様が昔から鎮座されているようです。

第一鳥居が大きい

島津稲荷神社の第一鳥居

国道269号の途中で見える大きな第一鳥居。

神柱宮ほどではないですが、こちらもなかなか見ごたえがあります(*^^*)

島津稲荷神社の御朱印

島津稲荷神社社務所

社務所はあるのですが、神職さんは常駐されていないようです。

境内がかなりきれいに整えられているので、毎日のお世話はされているように思います。
ネットでは御朱印の画像もあったので、お祭りの時など、タイミングが合えば御朱印をお願いできるかも?

御朱印についての掲示などはなかったので、基本的には「ない」のかな。

島津稲荷神社でのスピリチュアルサイン

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インスタでもアップしたのですが、島津稲荷神社は隅々に温かい信仰の形が見えます。

グラスやお猪口に注がれて奉納されているお水やお酒。
お掃除が行き届いたお社。
美しく掃き清められた参道。

日々、丁寧に心を込めてお世話されている神社だなという印象。

きっとこちらの神様は、居心地よく過ごしているんだろうなと…
そのリラックスした優しい雰囲気が、神域に満ちている感じです。

島津稲荷神社のお供え物

境内は明るくて、風の通りも良い。

歴史ある神社らしく、よく見ると巨木の切り株に小さな鳥居が立ててあったり、一風変わった木もありました。

島津稲荷神社境内の木

こちらは横倒しになった木を覆うように、新しい木が生えています。スゴイ。

神社の裏手には、まだまだ小ぶりな木々が。
植樹されたばかりなのかな。

数年経って大きく成長し、裏手まで囲うように鎮守の杜が形成されたら素敵ですね。
聖域感がさらに増しそう。

そのころにまた参拝出来たらいいな。

あとは、新緑の季節なこともあり、蝶のお出迎えがすごかったです。
クロアゲハやアオスジアゲハがまわりを飛んでいてきれいでした(*^^*)

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島津稲荷神社へのアクセスと駐車場

島津稲荷神社の駐車場

国道269号の通り沿いにあります。
カーナビは名前で出てこなかったので、住所であたりをつけて行きました。

駐車場有ります!!

入り方がわからず、最初は正面鳥居から入ってしまったのですが…

向かって左手に駐車場入口があります(^^;)

まとめに

島津稲荷神社2

公式ホームページがないかと調べていて、googleのクチコミを見てみたら…
拝殿は2年前ぐらいに新しくなったばかりなのですね。

写真によっては私が体感した印象と、随分雰囲気が違うのでびっくりしました。

あの神々しさ、もしや歓迎サインだったのかな…
蝶や花やという感じで、誰もいないのに穏やかな笑い声が聞こえるかのような、本当に素敵な雰囲気だったので…

小さな神社ですが、おすすめしたいです。
近くにいらした際は、ぜひご参拝ください!

都道府県別の神社仏閣まとめ 御朱印/御神塩/御神水(お水取り)/御神土(お土取り)



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