【日本の神様】『初午(はつうま)』は五穀豊穣を願う 稲荷神社の行事   お供え物は油揚げ?

個人的に、前の職場の就職祈願でお稲荷さんに祈願し合格して、折に触れてお世話になっているので、お稲荷さんには親しみがあります。

日本の神様は「八百万(やおよろず)の神」といい、たくさんいらっしゃいます。
日本で一番多い神社は『八幡神社』ですが、『稲荷神社』は八幡神社に次いで2番目に多いと言われています。
稲荷大社のように大きな神社もあれば、街中でふと気づくと鳥居があり、覗き込んだらお稲荷様ということもしばしば。

お稲荷さんは古くは『五穀豊穣』、現在では『商売繁盛』のご利益を頂けますので、今も昔も民間信仰が盛んなんですね。

今回はそんなお稲荷さんのお祭り「初午」についてのお話です。

【神社】伏見稲荷大社 <伏見神宝神社><白滝大神><御劔社>他

お稲荷さんのお祭り『初午』とは

2月の最初の『初午』が、全国にある稲荷社のお祭りの日です。
これは京都の伏見稲荷大社がある『稲荷山』の三ヶ峰に、御祭神の『宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)』が降り立った日が、和銅4年の2月の初午だったことに由来します。

本来は旧暦の2月なので、春先の行事だったのですが、新暦の2月に改定してからは冬の一番寒い時期に行われるようになりました。

旧暦の2月というと、今の3月頃です。
寒さもひと段落して、春の陽気が感じ取れるころあいに、豊穣の神様が降り立ったのですね。

【公式】伏見稲荷大社

直近の初午の日はこちら

✦ 2023年は2月5日(日)
✦ 2024年は2月12日(月)
✦ 2025年は2月6日(木)

なぜお稲荷さんのお供え物は油揚げ?

さて、お稲荷さんと言えばジューシィな油揚げ。

お稲荷さんというと狐のイメージがありますが、狐さんはウカノミタマノカミの眷属。
神様の使者が狐なんです。

実は「狐の好物」というのは、様々な情報が錯綜した結果だったりします。

日本の神様は、『古事記』や『日本書紀』の記述にある神様と、外国からきた神様が習合しているケースがあります。
七福神様の中に生粋の日本人はおひとりしかいなかったり…
神仏習合で、仏教の神様と混合されている神様も多いのです。

お稲荷さんもまたルーツがいくつかありまして、『荼枳尼天(ダキニテン)』というインドの神様はジャッカルを使役しており、ジャッカルの好物が鼠でした。
鼠をそのまま備えるわけにもいかず、大豆からできた油揚げで代用したところ、「稲荷神には油揚げ」という形で定着していきました。

稲荷神社に行くとよく油揚げが備えてありますが、あれらは使役の狐さん達が喜ぶお供えものなんですね。

とはいえ、お稲荷さん界では眷属から修業を積んで神様になっていらっしゃるお狐様も多いようですし、油揚げが喜んでもらえるのは間違いないと思います。

神社にお供え物として持っていく場合は、袋に入れたままが良いようです。
人形町の笠間稲荷神社でも、よくお狐様フォーメーション(狐像が集まってる石像)のところに油揚げの袋がどんと置いてあったりして…。
お供えをするという繊細な精神と、袋入りの油揚げをどんと置いてあるという粗雑さのギャップが、なんともいえず、情景にくすりと笑ってしまうのですが。ほほえましい。笑

近所の小さなお稲荷さんでは「生ものはお供えしないでください」という注意書きがあったりします。
小さな神社や、町の中にちょこんと佇むお社だと、管理をしている方が頻繁に来るわけではないので、生ものは避けましょう。

もしくは、『稲荷寿司』の形でお供えして、お祈りの後は下げて持ち帰り、お下がりを頂くのもおすすめです!
神気の入った供物を頂くことは開運になります♪

神人共食というのですが、詳しくはお神酒の記事をご参照ください。

【開運】神社で頂いたお神酒はどうする?私はすぐに飲みます!いつ飲むかは悩まなくて大丈夫!

開いていないと神様も眷属も食べられないという説もあるので、個人的にお供えするならこちらの方法にするかな。

袋を停めるパッチン…袋止めクリップを持参して、油揚げを開けてお供え、その後に持ち帰る方法でもいいかもしれません。

あ。お供えするのはピカピカの新品を用意します。
ちょうど家に余りがあるから持っていこうとかは絶対にNGです。念のため。

まとめに

母子お稲荷さん

いかがでしたでしょうか。

お稲荷様は庶民の味方。
ご近所の神社にも、摂社としてお祀りされていることが多いではないでしょうか?

『五穀豊穣』『商売繁盛』

街中でお見かけしたら、ちょっとお祈りしてみませんか?

都道府県別の神社仏閣まとめ 御朱印/御神塩/御神水(お水取り)/御神土(お土取り)

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