【美術館】南青山『岡本太郎記念館』 企画展【太陽の塔1967-2018 岡本太郎が問いかけたもの】

先日、川崎市の生田緑地にある『岡本太郎美術館』に訪れたばかりだったのですが、先日、近くまで行く用事ができたので、勢いに任せて南青山にある元アトリエ『岡本太郎記念館』に行ってきましたー!

【美術館】川崎市生田緑地『岡本太郎美術館』企画展【第21回 岡本太郎現代芸術賞展】

岡本太郎という生命力のパワースポット

実際に岡本太郎が住みアトリエを構えていた跡地ですので、川崎の『岡本太郎美術館』に比べて敷地は狭いのですが、その分密度が濃かったです。
それにしても素敵な場所に住んでいたんだなぁ。
岡本太郎の両親、岡本一平・かの子と一緒に住んでいたのもこの場所で、戦火で旧居は焼けてしまった跡地に、戦後、岡本太郎がアトリエを建てたとのこと。

岡本太郎の作品を見ていると、どうにもスピリチュアル的なエネルギーの奔流を連想するのですが、あれだけの生命力の塊のような人間が太極を座していた場所だと思うと、パワースポットのような感覚すら覚えます。
いえ、私はパワースポットだと確信しています。笑

実際、陰陽五行の太極の概念は岡本太郎の思想を読み解きやすいと思うのです。
太極とは、宇宙の根幹、陰陽五行、男女など…万物の対のエネルギー循環を表すものです。
陰極まりて陽となる、陽極まりて陰となる。
もっとも、岡本太郎の求めた「生命力」の在処は、もっぱら極限の「陰」の中から抉り出すような「陽」だったのではないかと想像するのですが。

挑み、壊し、追い込んだ先にチカッと燃え上がった生命力を芸術に昇華し顕現する。

『岡本太郎記念館のHP』にも、利用案内にまずは「ようこそ爆発空間へ!」というタイトルがついていて、なんでしょう、作品や芸術に対する苛烈なほどの情熱とは別に、岡本太郎の周りには根っこから明るい雰囲気が溢れている気がします。
没後の、現在に至っても。
暗闇に火が灯れば、真っ暗な中でもその火の周りが明るい…闇との対比で明さが眩しく映る。
そんな「意志」の受け継がれ方があるのではないかと。浪漫です。

【公式】岡本太郎記念館 | The Taro Okamoto Memorial Museum

密度の高い記念館の中!

そんなパワースポット『岡本太郎記念館』の館内は、なんと全カ所撮影OK!
岡本太郎記念館は、一軒家を改装しているので、靴を脱いで備えのスリッパに履き替えます。

まずはリビング

 

入ってすぐ、代表作の数々が飾られたリビング!

私の大好きな赤い「座ることを拒否する椅子」もあるし、「手の椅子」「ティーセット」そして「命の樹」。
川崎の美術館でもあった代表作。
先に川崎美術館見ていてよかったかも。

改めて角度を変えて作品を見ることができました。
美術館ではなく、こうして「部屋」になじんでいるのもいいですね~。

鮮やかな色の椅子や、尖ってるけど柔らかさのある作品のオブジェなど、意識の高いパリのアパルトマンなら置いてあってもおかしくないようなオシャレさを感じる。

私、『H.P.DECO』が大好きなんですけど、感性が近いように思う。

ちなみにコーヒーテーブルに乗ってるティーセットは、確か岡本太郎美術館のミュージアムショップでも販売していたハズ。笑

1階の奥はアトリエ

採光を大きくとっていて、気持ちの良い空間です。

キャンバスが2つ飾ってありました。
奥に見える棚には何枚ものキャンバス…隣のカップルさんが「奥の棚にある他の作品も見たいね~」なんて話していましたが、定期的に交換されるんですかね?

右にはピアノと、彫刻が並びます。
ピアノの横の両手を上げている彫刻のリボン…川崎美術館で見た『傷ましき腕』の赤いリボンを思い出しました。

リボンのモチーフに、何かの意味を持たせているのかな。
ふと思ってネットで調べてみたら、『傷ましき腕』の制作前にも『リボン』『リボンの祭り』という作品を残しているようです。
気になります。

考察も楽しいです。

企画展『太陽の塔 1967-2018 岡本太郎が問いかけたもの』

2階では企画展『太陽の塔1967-2018 岡本太郎が問いかけたもの』を開催中!

2018年3月に、太陽の塔が再生するとのことで、岡本太郎がプロデューサーとして参画した1967年から、塔内が再生される2018年までの半世紀を振り返りとして企画されたそうです。

当時の写真や、全体を俯瞰で見れる模型など盛りだくさん!!
再現模型はフィギュア界の第一人者、海洋堂さん協力。

太陽の塔の「内臓」の核である巨大な『生命の樹』。
岡本太郎の作品には「樹」をモチーフにしたものも多いですね。

根の部分をキラキラと彩る単細胞生物から、原初の海洋生物、恐竜、そして猿人類…
すごく感動したんですが、なんでかここ、全体像の写真撮ってなかったです無念…
夢中で見ていて忘れた様子。笑

演出スコアと書かれた設計図も興味深かったです!

当時は、あの大きな太陽の塔の内部いっぱいに広がる生命の樹を、エスカレーターで眺めながら昇れたんですね!
再生後は補強の関係で内腔が少し狭くなったらしく、エスカレーターではなくなるようです。
現存している太陽の塔、外側のインパクトが強いけど、地下展示から過去→現在→未来と外観に負けず見ごたえがありそう。

これらが3月には再生され、見ることができるなんてすばらしいですね。
落ち着いた頃にぜひ見に行きたいな。

ミュージアムショップもあるよ

玄関の左手がすぐミュージアムショップに名手いるのですが、小さな正方形のスペースに「Tシャツ」「書籍」「ぬいぐるみ」「マグネット」「岡本太郎こいのぼり」(ぬいぐるみかも)など、所狭しと並んでいます。

こんな感じ!

川崎の岡本太郎美術館の方が品揃えはいいけど、ヴィレッジヴァンガードの岡本太郎特集コーナーみたいな感じで楽しくお買いものできますヨ!笑

岡本太郎のこいのぼり、ネット上で探している方が多いようですが…
ちゃんと見ていないけど、こいのぼりの形をしたアイテムはいくつかあるんですよね。ぬいぐるみなのかな?

お庭もTAROワンダーランド

帰りには忘れずにお庭も!
むしろメインかもしれない。

犬の植木鉢

太陽の塔を作成する太郎さん

トゲトゲの鐘

他にも素敵なオブジェが所狭しと並んでいて圧巻!

トゲトゲの鐘は、岡本太郎さんファンのオードリー若林さんがラジオで語ってたという、「タモリさんが番組出演の依頼をしに訪れたときに岡本太郎が叩いてた」エピソードとかで出てくる【歓喜の鐘】です。
著書でも、作製中に「こんなにトゲがあったら鳴りませんよ!」と言われて「鳴らなくてもいいんだ!」と返したというエピソードが語られています。

でも結構きれいに鳴るんですよー。※実際に叩けます!

南青山【岡本太郎記念館】へのアクセス

最寄駅は『表参道』駅。
表参道の大きな十字路を、原宿駅と反対方向に真っ直ぐ進むと【根津美術館】があります。
根津美術館前の横断歩道は渡らずに右折。
次の十字路1本手前で右折。

曲がるとすぐにお庭上にはみ出したオブジェが見えます。笑

根津美術館の企画展『香合百花繚乱』展を見てきました!着物で行きたい美術館♪

まとめに

岡本太郎記念館の開館時間は10:00~18:30(入館は17:30まで)。
入場料は一般で620円。小学生(12歳まで)が半額の310円です。

ネットの公式ページの「利用案内」のところに、お得な100円引きの『インターネット特別割引券』があります。
使用するには印刷が必要なのでご注意下さいね!

表参道駅から徒歩5分ちょっとくらいでアクセスも良好。

私が行ったのは平日のお昼過ぎでしたが、かなり混み合っていました。
熱心なファンの方も、ライトなカップルも、ふらっと立ち寄った趣味人風の方も諸々。
年齢層も若者から年配の方まで様々。

人が多かったので、見たい展示は良い位置で見るためには少し待たないといけなかったりしました。
じっくり見るなら平日の午前がいいかもしれません。

お庭の前には小さなカフェもあります。
先日はその足で根津美術館へ向かったためカフェは行けなかったのですが、次はゆっくりしてみたいな。

南青山にある岡本太郎の元アトリエ【岡本太郎記念館】は、美術館に比べれば小さな空間ですが、エネルギーが凝縮された都会のパワースポットのような楽しさがありました♪

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