2019/06/25

空には雲もなく晴れているのに、パラパラと雨が降ってくる。
『狐の嫁入り』『お天気雨』『日照雨(ひでりあめ)』などと呼ばれるこの不思議な現象。
実は吉兆だということ、ご存知でしたか?
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『狐の嫁入り』の由来
元々の意味の『狐の嫁入り』は、まるで嫁入り行列の提灯のように狐火(鬼火)が並んで行くこと。
夜、暗い林の方を見ると、ぽつ…ぽつ…と青白い光が灯る。
狐火が列をなして進んでいく光景を見た人が、「狐が人間をまねて嫁入り行列をしている」と噂をしはじめたんですね。
何か不思議な現象があると「狐に化かされた」と狐の仕業にされる時代がありました。
そしていつしか「狐が嫁入りをするときには天気雨が降る」という話が生まれ、一緒に語り継がれてきたようです。
また、狐は豊穣の神であるウカノミタマノカミ(稲荷大明神)の御使いです。
雨は農作物に欠かせない天からの恵みですので、明るく晴れている中に慈雨が降り注ぐ様を見て、豊穣の吉兆とされたのだと推測されます。
見てはいけない『狐の嫁入り』?
でも狐火が並ぶ元の意味の『狐の嫁入りの行列』には、実は怖い話もいくつか…。
夜、暗い森の中をゆく狐火並ぶ嫁入り行列に出くわしてしまったら…決して顔を上げずに通り過ぎるまで息をひそめていなくてはならない…
見ているのがバレてしまったら…
という怪談。
吉兆は「お天気雨」を指す『狐の嫁入り』のこと。
怪火の不思議さを同一視して「狐が嫁入りしてるんだねぇ」なんて言ってたのが定着したんでしょうねぇ。
言葉というのは、耳触りが良かったり、語感がしっくりくると爆発的に口伝で広がっていきますから。
おめでたい日に流す花嫁の涙
『狐の嫁入り』にまつわるお話は日本各地に色々な形で残っています。
中には悲恋や、狐を生贄にするなど悲しい話もある様子。
「おめでたい日なのに花嫁が涙を流す」という現象。
感極まった涙なのか、それとも…昔ならば多かったであろう望まない結婚だったのかもしれません。
そういったお話が残っている地域では、言葉の意味も変わってくるようです。
狐火のはなし
『狐火』というのは、「死者の魂がさまよっている」だとか「狐の吐息が青白く光る」「狐が尾を打ち鳴らして火を起こしている」「狐が加えている骨が光っている」など俗説が多く出ています。
科学的に言われているのは、骨の中に含まれるリンが発行する光ではないか、という説も。
しかし、「列をなす提灯のような光」「空中を浮遊する狐火」など、リンの発光では説明がつかない事例も多く、いまなおはっきりと解明はされていません。
私が見た狐火
私はスピリチュアルやオカルト話が小さいころから大好きなんですけども、残念ながら開運以外の不思議体験はとんと少ないんですよ。
でも狐火を見たことがあるんです!
今の家に引っ越して少し経った頃。地元の最寄駅から帰宅途中。
近くにある、住宅地もある小さな山に…ふよ~~~~~っと右から左に動く光が。
高さ的に道路があってもおかしくない位置だし、車のヘッドライトかな?と最初は思ったのですが、何度も通ったその道から、そこに光が見えたことなんてなくて…
色もちょっとオレンジが勝っていて、光も大きめ。
しかも道路を走るなら手前の建物でさえぎられる場所があるはずなんですけども、障害物がまるでないように…点滅もしないでふよ~~~~~っと動いていました。
数メートル動いたらぱっ…と何事もなかったかのように消えてしまったのですが、違和感ばかりが残って、「不思議体験したなぁ♪」ぐらいに喜んでいたのです。
後日、近所を散策していて、その狐火が消えたあたりの場所で、大きな木のふもとにある小さなお稲荷様を見つけたのでした。
お稲荷様を発見したとき、その場所から当時私が狐火を見た道が見えたときに、2度感動してしまいました。笑
まとめに
夜の『狐の嫁入り』は怖いけど、昼の『狐の嫁入り』は吉兆。
今の季節、初夏から夏にかけてが一番天気雨が多い時期です。
晴れた日に優しい雨が降ってきたら、どこか近くで狐が嫁入りをしてるのかも。
お天気雨は夏だけの現象ではないのですが、見やすい季節なのは間違いないです。
ちょうど虹もかかりやすいころ。
幸運にもお天気雨に遭遇したら、幸せのおすそ分けとして受けとりましょう◎
吉兆の『狐の嫁入り』、ぜひ遭遇したいものです。