目次
熊川宿について
<熊川宿の誕生>
秀吉に重用され若狭の領主となった浅野長政は、天正17年(1589)に熊川が交通と軍事において重要な場所であることから、諸役免除して宿場町としました。
以来40戸ほどの寒村が200戸を超えるような町となりました。<鯖街道>
古代、若狭は、朝廷に食糧を献上する御食国(みつけくに)のひとつでした。
日本海で獲れた魚や貝が遠路はるばる京都へ運ばれ、いつの頃からか、「京は遠ても十八里」と言われるようにもなり、特に18世紀後半からたくさんの鯖が若狭の海で陸揚げされ、「鯖街道」と称されるようになったのです。
与謝蕪村も鯖を背負い都に入る若狭の人々が目に止まったのか「夏山や 通ひなれたる 若狭人」と詠んでいます。熊川宿ガイドマップより引用
熊川宿は目的地に行く途中でたまたま通りまして。
福井県が「鯖」で有名なのは聞いたことがありましたが、ずっと昔から京の都に鯖を卸していたんですね!
若狭湾で獲れた鯖は、ここ熊川宿を起点に、朽木、大原と通って京都の出町柳に届きます。
朝揚がった魚が早い時間に熊川宿に着いて、そこから一昼夜かけて出町柳…ですかね?
深い山の中に現れる、歴史を感じる古風な町並みに心惹かれました。
良い所です☺
熊川宿『權現神社』
権現さん(権現神社火防水雨神社)
昔の町並みは茅ぶき屋根が続いており、十七、八世紀には、村全焼を含む十五回もの大火があった。
熊川上ノ町では古くから道に白い石が現れると火災が起こるとされてきた。
そこで白い石を火の神水の神としてまつるようになった。
今も住民の信仰は篤い。権現さんの説明看板より
権現神社は細長い熊川宿の上方、上ノ町にあります。
道の駅『若狭熊川宿』から熊川宿の通りに入ってすぐのところ。
建物の間の細い路地の奥にひっそりと。
お祀りされているのは、白い石。
同じ熊川宿の中に後述する『白石神社』があるのですが、関係があるのかは不明。
個人的には、おそらく関係はないだろうけども、白石神社があったから「白い石」に神性を感じるようになった経緯はあるかも…?とは思います。
”道に白い石が現れると火災が起こる…”
恐ろしいものを祀って神様にしてしまうのは日本の伝統ですね!
熊川宿『白石神社』
白石神社
記念物(史跡)/若狭町/【構成文化財】熊川宿熊川地区の氏神であり、往古、伊勢より勧請すといわれ、また若狭の乎入谷(おにゅう)[遠敷谷]
白石神社の看板より
彦火々出見尊と山の神が、元々のこの土地の神様なのでしょうか…
熊川宿としてこの地が栄えた後に勧請された神様だと思うのですが、時を下って小浜藩の藩主「酒井忠勝公」も祀られています。
私が訪れた時は平日だったからか、かなり静かな環境でした。
お城がなくなって、時代の移り変わりとともに静かになって…こう、お手入れがあまりされていないような感じです。
でも城下にあった一番大きな神社だったであろうことがうかがえる、立派な作りです。
拝殿があって、お稲荷さんもあって、商人で賑わっていたころにはきっとたくさんの参拝者がいたのだろうなと…
少し寂しく感じました。
宿泊を挟んで2日連続で参拝したのですが、初日は15時を過ぎていたこともあり怖い雰囲気すらありました。
ですが、苔むした参道途中には立派なお池があって、2日目は真っ白な池の主的な魚も見せてもらえたんですよ(*^^*)
境内での嬉しい出来事は、神意の反映です。
昔より静かになったからこそ、参拝者のことをひとりひとりよく見てくれているのかもしれません。
白金に光る池の主(仮✨
縁起良し!!金運上がりそう🤭 pic.twitter.com/QGEeTWv3mh
— REINA🔮開運マニア (@REINA_QV) October 29, 2022
2日目に見せていただいた白金色の池の主的なお魚🤭✨
最後の、リフレクションした空の白い雲と溶け合うみたいな部分がお気に入り。
良いものを見せていただきました。
【ラッキーモチーフ】魚モチーフは心の交流を促し共感力を高めてくれる幸運の象徴♪
熊川宿『松木神社』
松木神社
関ヶ原の戦いのあと若狭の領主となった京極高次は小浜湾に臨む雲浜の地に壮大な城を築いた。
そのため領内の百姓には年貢の増額のほか労役の提供など多くの負担がかけられた。
特にそれまで一俵四斗であった大豆年貢が四斗五升(または五斗)入りに増額された。
そして、この制度は領主が酒井忠勝に交代し主閣も造られて新しい小浜城が完成しても改められなかった。苦しみあえぐ百姓たちは年貢引き下げの嘆願運動を十数年にわたって繰り返したが小浜藩では全くこれを聞き入れなかった。
捕縛投獄の抑圧にも屈せずあくまで年貢改めを訴え続けた上中町 新道村 松木庄左衛門は 慶安五年(1652年)五月十六日ついに日笠川原で磔の刑に処せられた。しかし、悲願は聞き入れられ大豆年貢の引き下げは実現した。時に庄左衛門は二十八歳の若さであった。
義民の遺徳を永久にあがめ謝し奉るために昭和八年ここに松木(まつのき)神社が創建された。
松木神社説明看板より
重い年貢の引き下げを、命を懸けて叶えた松木庄左衛門を祀る神社。
春には桜、秋には紅葉が美しい名所だそうです。
私が訪れたのは夏の終わりでしたが、新緑もきれいでしたよ(*^^*)
広い空間の中に静かにお社が建っていて、後ろには杉並木。
はらはらと木漏れ日と木の葉が舞う空間は居心地が良かったです。
向かう途中、トカゲのお迎えもありました!!
数日前に多賀大社境内の金咲稲荷神社で迎えてくれたトカゲさんと同じ、尻尾が青っぽいグラデーションの、きれいなトカゲさんです。
【神社】神仏霊場近江國一番『多賀大社』<お多賀さん><金咲稲荷神社><奥書院><太閤橋>
尻尾がキラキラメタリックブルーのトカゲ。
ニホントカゲの幼体らしいですが、西日本では珍しくないとか?
縁起がいいのは間違いないです♪
金咲稲荷神社に続いて嬉しい歓迎サイン!
過去にはすごーく居心地のよかった石室神社でも行きと帰りにトカゲに遭遇しています。
トカゲと遭遇する神社は、相性が良いケースが多いかもしれない。
2匹いたのですが、すばしっこくて、すぐ陰に隠れてしまいました。
トカゲはシャイなんですよね。かわいいです!
…いや、私が「うぉおおトカゲだぁあああ🤩」って大きな独り言を言ったから驚いたのかもしれないけど…。笑
【神社仏閣の歓迎サイン】神社仏閣で遭遇する虫や動物たちは歓迎サイン!どんな意味がある?
西山稲荷神社
熊川宿にはもうひとつ、京都の伏見稲荷から勧請したという『西山稲荷神社』が…
あるそうなんですけども。
歩いて目視で確認できた3つの神社を巡って、上ノ町から見て最奥にある西山稲荷神社には気づけなくて…
また機会があれば参拝してみたいです。
どうも、少し山を登るようなので、しっかりと時間を取りたいところです。
熊川宿のMAPの説明文によると、創建は江戸時代中期ごろまではさかのぼり、商売繁盛の神様として篤く信仰されてきたとのこと。
春と秋に「おひたき」という行事が行われているそうです。
【神社】京都 伏見稲荷大社 <伏見神宝神社><白滝大神><御劔社>他
熊川宿へのアクセス
車で行くのがおすすめです!!
山の中をドライブするのが気持ちいい!!
この時は京都大原から一度琵琶湖側に出て白鬚神社を参拝し、そのあとまた山に入ったのですが…
京都府滋賀県福井県は、どの道走っても気持ち良かったなぁ。
熊川宿には道の駅がありますので、お手洗いやお土産などのお店、観光案内などもわかりやすく揃っています。
さらに熊川宿の真ん中あたりにも無料駐車場があります!
車に優しい観光地です。笑
公共交通機関を使う場合は、
<関東・中京・京阪神方面から>
・東海道新幹線にて京都駅へ
京都駅にて湖西線に乗り換え、近江今津駅下車
近江今津駅よりJRバス若江線小浜行きに乗車、バス停「若狭熊川」下車
【京都駅より約1時間40分】<北陸・中京方面から>
・北陸本線にて敦賀駅へ
敦賀駅より小浜線に乗り換え、上中駅下車
上中駅よりJRバス若江線近江今津行きに乗車、バス停「若狭熊川」下車
【敦賀駅より約1時間10分】
※熊川宿沿いにはJRバス停が4ヶ所あります。JRバスも交通系ICカードがご利用いただけます。熊川宿のHPより引用
とのことです。
私は自分で運転したい派ですが、バスでも山の中のドライブは楽しめますね!
まとめに
熊川宿はもともと旅行の予定にはなく、偶然に立ち寄ることが出来たのですが、本当に良い体験が出来ました。
道の駅で買った鯖寿司美味しかったなぁ…。笑
今度はお店で食べてみたい!!
好きな場所がまた増えました。
ご縁は結ばれたと思うので、また早く遊びに行きたいな😃
都道府県別の神社仏閣まとめ 御朱印/御神塩/御神水(お水取り)/御神土(お土取り)