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伏見稲荷大社は、全国各地に30,000社あると言われている「お稲荷さん」の総本宮です。
五穀豊穣、商売繁盛と、現実的なご利益が授かれるということで、江戸時代に大流行。
関東住まいの私も、お稲荷さんにはたびたび参拝しお世話になっているので、必ずや総本宮である伏見稲荷大社にご挨拶に伺わねばと思っていました。
念願叶って参拝と相成りましたが…
実際に現地に参拝して、様々なことに合点がいきました。
同時に、調べたいことがどんどん出てきてしまって…
伏見稲荷大社、1度の参拝ではまったく足りません!笑
伏見稲荷大社について
歴史ある神社の創建は、はっきりしていないことが多いのですが、伏見稲荷大社は祭祀されたのは和銅4年(西暦711年)の2月初午の日とされています。
平城京に遷都した翌年、ですね。
当時力を持っていた豪族の秦氏が五穀豊穣を祈願して祭祀したという記録が残っています。
餅をこねて射撃の的にしたところ、射った餅が白鳥に姿を変え、飛び回ったのちに山頂で稲と成った。
そこから「イナリ」という社名になりました。
そして、平安時代にはすでに多くの参拝客でにぎわっていたようです。
2020年、現代でも異国の方が選ぶ日本の名所No.1に輝くなど、多くの参拝客を擁する伏見稲荷大社。
もともとの土地の持つパワーに、この参拝客のエネルギーが長年にわたり積み重ねられて、パワースポットとして強力なエネルギーを漲らせるに至ったのだと思います。
伏見稲荷大社の御祭神
当社は宇迦之御魂神(うかのみたまのおおかみ)を主祭神に、佐田彦大神(さたひこのおおかみ)・大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)・田中大神(たなかのおおかみ)・四大神(しのおおかみ)を奉祀し、この五柱を総称して稲荷大神と称えられている。
伏見稲荷大社 立札より引用
主祭神の宇迦之御魂神は、穀物・食物の神様です。
神話は、各地の伝承から派生し、近い意味を持つ神様と同一視されていく傾向があるので、稲が成ったという縁起から、穀物・食物の神様であるウカノミタマノカミを奉祀したのだと思います。
名前というのは私たちが…ヒトのレベルで認識するために言葉を当てはめた結果であります。
合祀されている四柱の神様は、近い意味の概念であったか、同じ土地で祀られていた神様だったのか…
これは調べてみたいですね。
でも、神様の名前よりも、肌で感じた空気が色々なことを物語ってるように思います。
お稲荷さんの個性
私は、基本的には「お稲荷さん」の神様はウカノミタマノカミ、もしくはダキニテンと考えていました。
今回、伏見稲荷大社で感じたのが…各社の神様は、個性を持っている、かもしれない。ということ。
伏見稲荷大社は、奥社の先、稲荷山に入るとぐーーーっとエネルギーの質が変わります。
1万基あると言われている朱塗りの鳥居。
摂社の数もとてつもなく多く、なんというのか、「開かれていない」場所も多いように感じるのです。
小さなお社は、信仰している氏子のためだけに力を開いているのかな、と。
大きさにかかわらず柔らかい空気をまとうお社、厳粛な空気のお社、むしろ何も感じられないような留守なのかもしれないお社。
不思議と、そういった印象を抱きました。
場所によって全然違う。
「伏見稲荷大社はこうでした」といえる一貫性がない。あるのは奥社まで。
オカルトな話になりますが、いわゆる「怖い話」にも、よくお稲荷さんが出てきます。
先代が信仰していたお社を放っといて祟りに合う。なんて話が多いでしょうか。
諸説ありますが、全国にあるお稲荷さんの中には、力を持った眷属の狐さんが入っているお社もあるという。
神通力は使えても、信仰されなくなると怒って障りを起こしてしまう…修行中の未熟な霊体はその傾向があるとか。
エネルギーが人格を持つかはわかりかねますが、思念にもエネルギーが宿るのだから、反射して(混ざって?)人格の色がついていくのかなというのが私の持論です。
そういった様々に活動している霊体があり、その元締めがウカノミタマノカミ様なのかなと。
神社はたくさんの人が願い、思念を練ってそこに投げかけていくので、エネルギーの坩堝になる。
参拝客が多ければ多いほど、エネルギー回収率が上がる。
ただし、そのエネルギーにも質があるわけで、伏見稲荷大社は観光目的の方が多く、違う文化を持つ人の割合もすごく高い。
おそらく、奥宮までの「管理された」区域に、そういったにぎやかエネルギーが集約されていて…
誤解を恐れずに言えば…純度は高くないけど、すさまじくパワフルなエネルギーが充満しているように思いました。
怖さを覚えるくらいに。
稲荷山ピックアップ
そんなわけで、全てとはいきませんが、気になった場所ごとにご紹介したいと思います。
伏見神宝神社
奥社のさらに奥、稲荷山に入ってすぐの「根上がりの松」向かいにある小道を登っていくと『伏見神宝神社(ふしみかんだからじんじゃ)』があります。
パワースポットの属性分類で、流派によっては伏見稲荷大社を「風」属性としていて、常々違和感がありまして。
今回、実際に参拝して、伏見稲荷大社全体では…やっぱり「風」の属性は感じなかったんですけども。笑
この『伏見神宝神社』だけは「風」の気を強く感じました。
「かぐや姫の絵馬」や「叶え雛」があり、竹取物語にもゆかりのある神社ということです。
笹林に囲まれた社殿。
緑の色も優しく、ところどころに陽だまりが落ちていました。
稲荷山は全体的に荒々しいくらいのエネルギッシュなパワーで溢れているのですが、こちらはどこか柔らかい空間になっています。
天照大神、稲荷大神、十種神宝をお祀りしています。
願いをこめて口の中の玉を回す、「竜頭様」もいらっしゃいます。
境内には社務所もあり、伏見神宝神社の御朱印を頂くことができます。
御朱印の初穂料は300円です。
白滝大神
四つ辻の奥、田中社の手前に下へ続く階段があります。
ちょっと覗き込んだだけでも、かなり下る階段なのがわかるんですが…
意を決して行ってみました。
ふもとから登った分、全部降りた感じ。笑
四つ辻ではたくさんいた人も、誰もいなくなって、シンとした中階段を下りていく。
すごく水気が強いです。
杉に囲まれて、しっとりした空気が漂っている。
下まで降りきると、一層しっとり。
滝行ができる場所もありました。
御劔社
三条小鍛治宗近が稲荷大明神の力を借りて、稲荷さんの埴土と霊水をもって宝剣「小狐丸」を鍛えたという。
謡曲『小鍛治』として有名です。
剣は「悪運を断ち切る」シンボル。
ご利益は厄払いや悪縁切りです。
五穀豊穣を司る稲荷神の息吹がかかっていることで、商売繁盛のご利益も期待できるようです♪
霊水の水気、埴土の土気、剣の火気…
現地の感覚だと、霊水は目の前にあることもあり、水気が強いように感じました。
優しい神様とおみくじで根競べ
この旅行中、なんだかんだと3回伏見稲荷神社に参拝しました。
1回目は伏見に到着した日の逢魔が時に。
2回目は山頂まで。
3回目は予定がなかったけどご縁があって。
伏見稲荷大社の、本殿横の社務所でおみくじが引けるのですが…
最初は「凶のち吉」。
最後に引き直そうと思っていたんですけども、稲荷山の山中のお社には、そこここに無料のおみくじがたくさんありまして。
ついつい出くわすたびに引いてしまいました。
末吉、吉、凶のち吉。
全て対人関係に難ありとのお知らせです。アワワ
その時は、そうかーこれはもうどうあがいても末吉だなーと、一度受け止めて宿泊施設に帰ったのですが…
3回目、予定になかった参拝で、最後にもう1度!と、帰りに社務所でおみくじを引いたら、『大大吉』を頂きました。
や、大大吉なんですけども「ただ、前後左右をよくつつしみなさい」とお言葉がありましたので…
多分、運勢は「末吉」で変わらないのだと思います。
どうやら神様、私があまりにも縋るから、甘やかしてくださったようです…(*'ω'*)メンモクナイ
えぇと…説得力なくてチョットばつが悪いのですが…おみくじを何度も引くのはおすすめしません…。笑
吉が出るまで引いても神様が怒ることはありませんが、内容・運勢は変わらないです。
どうしても大吉が欲しい場合は私のように引いちゃいましょう。ちゃんと初穂料を収めて真摯に祈れば聞き届けてくれるはずです…(^^ゞ
【開運】おみくじで『凶』を引いたらむしろラッキー!?『凶』をひいた時の心得について
伏見稲荷大社の御朱印
伏見稲荷大社の御朱印は、本殿向かって左にある社務所で頂くことができます。
初穂料は300円。
近年では凝った御朱印帳と一緒になっているものや、カラフルなデザインのもの、特殊な紙のものなどバリエーションが豊かですが、伏見稲荷大社の御朱印は意外(?)とシンプルです。
社務所では御朱印帳もありますが、濃紺の無地の表紙というシンプルなものでした。
昨今の御朱印人気から、華やか、煌びやかな御朱印帳が増えましたが、逆に貫禄ありますね!!
【開運】御朱印はお札と同等です!敬意を持って寺社を巡り、御朱印を集めよう!
伏見稲荷大社へのアクセス
伏見稲荷大社の最寄り駅は2つ。
JR奈良線『稲荷』駅
京阪本線『伏見稲荷』駅
JR奈良線『稲荷』駅なら、下車して目の前が大鳥居です。
京阪本線『伏見稲荷』駅からは、徒歩5分。
ちょっと歩きます。
下車してすぐ伏見稲荷大社が目視できる位置ではないので、スマホのマップ見ながら向かったほうが安全かも。笑
駐車場は最初の大鳥居に向かって右側に。
しかし神社周辺はすごい人なので、神社も推奨しているように、なるべく公共の交通機関を使いましょう。
余談ですが、私、外国の方が乗ってる方の車に当たられまして…笑
といっても、人ごみの中を超徐行していて、右肩にミラーが当たった程度なのですが。
ご丁寧に降りてきてくれまして、謝罪されました(;´・ω・)ア-
英語わからないので「ダイジョウブ!だ、ダイジョウブ!デス!」とジェスチャーで伝えましたが…
あの人の多さじゃ仕方ないかもねぇって思いました。危ない。
当てたのが面倒な人なら、慰謝料請求されちゃうかもしれませんヨ。
なので、なるべく電車で行きましょうね!('ω')ノ
まとめに
念願叶って参拝できた伏見稲荷大社。
旅行中3回も行ったけど全然足りない!
夕刻(日が落ちるころ)、午後昼過ぎ、午前中と時間も変えて参拝しましたが日が落ちるころの逢魔が時はちょっと怖かったです。
四の辻までは歩を進めたのですが、そこから先は勇気が出ず…。
頭上の鳥居で光がさえぎられるため、空の色はオレンジでも十分に暗く、鳥居の向こう側が見えない…
あぁ。でも、四の辻からの夜景はきれいでした。
2枚目の写真のほうが遅い時間なんです。
街の明かりがきれいに見えるとはいえ、空もまだ明るい時間。
それでも千本鳥居の中は別世界です…。
わかります。
この雰囲気もまた、魅力的。
ですが、夜は神様ではない、見えない世界の存在が強くなる時間帯です。
この時間でも境内は賑わっていましたが、山の中はほとんど誰もいません。
普通に危ないので、色んな意味でおすすめはしませんし、夜にお山に登るなら自己責任ですよ。
外拝殿の灯の入った12星座の吊燈篭などライトアップの見ごたえもありますので、本殿の通常参拝は夜もまた素敵だと思います♪
お時間がありましたら、鶴丸国永の写しがある、近くの藤森神社にもぜひ!
都道府県別の神社仏閣まとめ 御朱印/御神塩/御神水(お水取り)/御神土(お土取り)
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