【神社】東京都渋谷区『豊榮稲荷神社(とよさかいなりじんじゃ)』<庚申塔群><堀の外稲荷>

<豊榮稲荷神社の基本データ>

御祭神:宇迦之御魂命

ご利益:家内安全 家運隆昌 子孫繁營 開運厄除

御朱印:有

塩:なし

土:なし

水:なし

駐車場:なし

住所:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3丁目4−7

電話番号: 03-3407-1811(金王八幡宮)

※向かいにある『金王八幡宮』の兼務社になっているようです。

豊榮稲荷神社について

豊榮稲荷神社の本殿

當社は渋谷八幡宮を創建せる河崎土佐守基家の曽孫 渋谷高重の創祀と傅へらる
鎌倉時代の頃といふ。

元渋谷川の辺、渋谷駅の近く(並木町三十一番地公設市場と渋谷川の間)に在り、渋谷川が渋谷城の壕に利用せらえ居りしことより江戸時代文化の頃まで「堀の外稲荷」と稱せられしが、何時の頃よりか「田中稲荷」と稱せられ、又「川端稲荷」とも稱せられる。

昭和三十一年 道玄坂(上通り四丁目三十四番地)に在りし豊沢稲荷神社を合祀す。
豊沢稲荷神社は元猿楽町辺に當る京極家の下屋敷内に祀られしを明治初年道玄坂上に移し、更に中豊澤辺の数多の稲荷祠を合祀せりと言ふ。
東京都の区画整理事業の施行に伴ひ昭和三十六年十月 現在地に移り豊榮稲荷神社と稱し奉る。

昭和四十七年 新社殿を造營し昭和五十年 研修道場を新築して蔵修館と名付く。
文武の道に勵み、大御心を戴きて睦ひ、和らぎ誠心以て世の為人の為に奉仕し、敬神崇祖、四海同胞、自然と共に生き、宇宙の働きも似た日本人の生活、美しき日本の心の継承と発展を祈念してなり。

家内安全 家運隆昌 子孫繁營 開運厄除など日々の生活 人生の守り神 生成発展産霊の神として古より御神徳高く霊験灼かなりといふ。

(略)

境内の石碑より引用

渋谷城の壕の外にあったというお稲荷様。
その渋谷城の跡地である、向かいの金王八幡宮の境内にも『玉造稲荷神社』があるのですが…

もしかしたら『玉造稲荷神社』は屋敷神様で、こちらの『豊榮稲荷神社』がこの地域の庶民のお稲荷様だったのでしょうか。

近隣のいくつかのお稲荷様が合祀されていることで、もしかしたら見える方が見たら何柱か複数のお稲荷様がいて賑やかな状態かもしれません。

眼前に田園が広がり、川が流れ、お城があった時代から…
城がなくなり、田園がなくなり、戦火があり、後にニョキニョキと超高層ビルが積みあがっていく時代の流れを見てきた神様は何を思うのでしょう。

本質は変わらないのかな。

稲荷神社、ですが、仏教系でしょうか。

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猪の目に掘りぬかれた中に宝珠がデザインしてあります。

「宝珠」は仏教の思想です。
神仏習合時代に仏教の影響が色濃かったのかも。

【神社】東京都渋谷区『金王八幡宮(こんのうはちまんぐう)』<渋谷城跡地><金王丸御影堂>

豊榮稲荷神社の庚申塔群

豊榮稲荷神社の庚申塔群

庚申塔群

庚申信仰は江戸時代に庶民の娯楽を兼ねて流行し、それによって各地に庚申塔が建てられました。
ここには十三基の庚申塔が集められていますが、像容はまちまちです。

一般的に見られる六臂の青面金剛像だけのもの、その下部に天邪鬼や三猿を配したもの、三猿のみのもの、及び「為庚申供養」と文字だけを刻んだものなどがみられます。
これらは町や村の辻に建てられたこともあって、右から七番目の塔には「めぐろ・こんわう道」と刻まれていて、道しるべを兼ねていました。
また、すべての塔の下部に建立者の名前が刻まれていますが、右から三番目のものには渋谷伝左衛門以下同性の名が見え、領主渋谷氏との関連があるかどうか興味がもたれます。

(略)

境内の立て看板より引用

庚申塔は中国の道教からきています。

人の体には不老長寿を阻む「三尸虫(さんしちゅう)」という虫がいて、暦で60日目にあたる庚申の日に天に昇り、帝釈天様に人間の悪事を告発して寿命を縮めようとする。
なので「庚申の夜は眠らずに過ごそう」という守庚申(しゅこうしん)という風習がありました。

最初は貴族の間で、眠らずに過ごす→酒宴を開くという形で取り込まれました。
時代が下って権力を持った武将たちに広まり、江戸時代には民衆にも信仰が広がっていきました。

夜寝ずに酒宴を開くことを「庚申溝」「庚申待」といい、この行事の後に供養塔として建てられたものが『庚申塔』です。

【日本の神様】街角で見かける『庚申塔(こうしんとう)』の意味や祀っている神様について

江戸っ子は流行に敏いパーティーピープル気質ですから、夜通し飲み明かす口実にもなり、庚申溝もさぞ盛り上がったことでしょう。笑

案内板にあるように、庚申塔は道しるべを兼ねていたこともあり、町はずれにポツンと見かけることも多いのですが…
庚申塔「群」とあるように、近くの石碑をまとめたにしても、これだけ集まっているのは珍しいと思います。

きっと庚申の日を楽しみにしていたのでしょうね。
微笑ましいです(*^^*)

豊榮稲荷神社の御朱印

豊榮稲荷神社の授与品について

豊榮稲荷神社の御朱印は、向かいの『金王八幡宮』社務所で頂けるようです。

初穂料は300円。
【開運】御朱印はお札と同等です!敬意を持って寺社を巡り、御朱印を集めよう!

豊榮稲荷神社のスピリチュアルサイン

本殿の中は撮影していませんが、少し広い空間があり、のぞき込んだ時に良い匂いがしました(*^^*)

良い香りも歓迎サインのひとつ。
近くに神様や眷属様がいらしたのかもしれません。

様々な歓迎サインがありますが、「良い香り」は高次の存在が近くにいらしたんじゃないかと思っています。

【神社仏閣の歓迎サイン】神社仏閣で良い香りがしたら歓迎サイン!懐かしい神社で良い香りに慰められた話

あと、珍しいものとして…
鳥の巣が落ちていました。
実物は初めて見たかもしれないです。

近くにヒナや卵が落ちてたらあまり良いことではないかもしれませんが、それはなく、巣だけぽつんと。

「落ちた」ということよりも「鳥の巣」にメッセージ性があるのかな???

夢占いだと…

あなたが捉える自由意志。
またはあなたの生き方とその現状。(略)

鳥は空を飛んでも木や岩場などにねぐらや巣を持ちます。
心を自由にしながら、地上の生活を全うするのが鳥に学ぶことです。

エドガー・ケイシーが教える 夢のメッセージ』坂内慶子 より引用

心当たりがある、ような(^^;)苦笑

連想するものがあるということは、これなんだろうなぁ…
…警告というか、忠告・戒めも入っていそうです。
…ハイ、真面目にがんばります…

神社仏閣でちょっと珍しい出来事があった場合、メッセージや何かの兆しかもしれません。
気になることがあったら、掘り下げて調べてみると面白いですよ!

豊榮稲荷神社へのアクセス

渋谷駅看板

金王八幡宮の、道を挟んで向かいにある神社です。
同様に、渋谷駅から警察署の方へ向かって歩いて徒歩5分ほど。

地図アプリなど見ながら散策がてら歩くのがおすすめです。

まとめに

豊榮稲荷神社の千本鳥居

高層ビル立ち並ぶ渋谷。
その渋谷駅から5分の場所にある、鎌倉時代からこの町を見てきたお稲荷様です。

近代性と伝統が共存する日本の魅力を感じます。

機会があれば、ぜひ向かいの金王八幡宮と共にご参拝くださいね!

都道府県別の神社仏閣まとめ 御朱印/御神塩/御神水(お水取り)/御神土(お土取り)

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