
目次
御祭神 | 寒川比古命(サムカワヒコノミコト) 寒川比女命(サムカワヒメノミコト) |
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ご利益 | 八方除・方位除の守護神 地相・家相・方位・日柄・交通・厄年などに由来する厄除け 家業繁栄・福徳開運 |
御朱印 | 有 初穂料:お気持ち(※全国で300円~600円が一般的です) |
御神塩 | 有 ※社務所ではなく第二駐車場横の売店内 800円 |
御神土 | 有 ※ご祈祷授与品または神嶽山神苑受付にて 初穂料:300円 |
御神水 | 有 ※神嶽山神苑受付にて 初穂料:300円 |
駐車場 | 有(無料) |
住所 | 〒253-0195 神奈川県高座郡寒川町宮山3916 |
電話番号 | 0467-75-0004(寒川神社社務所) |
ご祈祷受付時間 | 8:00〜17:00(年中無休) |
公式HP | 【公式】寒川神社 |
相模国一之宮として古くから信仰を集める寒川神社は、八方除けの守護神として全国的に知られる神社です。
本記事では、御祭神やご利益、御祈祷の流れや神嶽山神苑、さらにお土産や宿泊情報までまとめて紹介します。
『八方除け』とは?(方災/方位学の基礎)
人が行動するときには必ず「方角」が関わります。
その方角には吉凶があり、時に凶方へ向かうことで災いを招くと考えられてきました。
この方位による災いを「方災(ほうさい)」と呼び、これを取り除くのが八方除けです。
「大難は小難に」「小難は無難に」という考えのもと、悪い気を和らげ、良い気を取り入れるように祈願します。
方位学は古代中国から伝わり、日本でもおよそ1500年前から盛んに信仰されてきました。
関東では寒川神社と川崎大師、関西では方違神社が著名な「方災除けの社」とされています。
方災除けの加護は全国的にも数少ない神徳であり、寒川神社は関東随一の『八方除・方位除の守護神』で知られる神社です。
御祭神とご利益
寒川神社の御祭神
寒川神社には、次の二柱の神が祀られています。
- 寒川比古命(さむかわひこのみこと)
- 寒川比女命(さむかわひめのみこと)
総称して「寒川大明神」と呼ばれ、古事記や日本書紀には登場しない、土着の神々です。
1500年以上の歴史を持ち、この地で古来から信仰されてきた神々が、後に方位信仰と結びついたと考えられています。
主なご利益
- 八方除・方位除
- 地相・家相・日柄・交通安全
- 厄除け・災厄消除
- 家業繁栄・福徳開運
方災除けのご利益をいただける神社は全国的にも多くなく、寒川神社はその中でも関東随一の八方除・方位除の守護神として信仰を集めています。
境内の見どころ
大きな狛犬
境内、神門の前に鎮座する狛犬は迫力満点。
神門
立派な神門は寒川神社のシンボルのひとつ。
この重厚な門をくぐると、境内の神聖な空気が一層際立ちます。
新年からしばらくは「迎春のねぷた」も飾られて華やかです。
拝殿
ご祈祷や参拝の中心となる拝殿。
神門を抜けた先、拝殿を中心に石畳が発光するかような、スカッとした空間。
ご神木の夫婦杉
拝殿の左に立つしめ縄で繋がる夫婦杉。
家内安全、夫婦円満。
こちらのご神木の存在が、スカーッと爽やかな境内に良い雰囲気で馴染んでいて大好きです。
渾天儀(こんてんぎ)
境内の右手にある渾天儀(こんてんぎ)。
寒川神社の八方除け信仰と関わりが深い、天体の位置・星等を観測する道具のレプリカです。
古代の科学の一片。
星の動きから方角を見て、暦を作り、天体観測によって吉凶を占いました。浪漫を感じます。
御祈祷の受け方(流れ・授与品・混雑傾向)
寒川神社の御祈祷は、厄除けや八方除をはじめとしたさまざまな祈願に対応しており、全国から多くの参拝者が訪れます。
特に年始や立春の頃は大変混雑するため、時間に余裕をもって参拝するのがおすすめです。
受付〜本殿までの流れ
- 受付
申込書に記入し、初穂料を納めます。式階は「中式(3,000円)」と「大式(5,000円)」などから選択します。 - 待合室
案内があるまで待機。待合室ではお茶とお菓子(落雁)をいただけます。 - 本殿でのご祈祷
巫女さんの案内で本殿に進み、他の参拝者と一斉にご祈祷を受けます。厳かな雰囲気の中で祝詞奏上やお祓いが行われます。
授与品と式階の違い
ご祈祷を受けると、名前入りの御札をはじめとする授与品をいただきます。
- 中式(3,000円)
記名板剣神札、御守、御神土、御箸、御神供、御神酒 - 大式(5,000円)
中式の内容に加え、八方札
ご祈祷の式階により授与品が異なりますので、目的に応じて選ぶと良いでしょう。
混雑傾向とおすすめ時期
- 1月〜2月初旬:新年参拝と重なり大変混雑。立春の日も受付から本殿まで1時間以上かかることもあります。
- 2月下旬〜3月以降:比較的落ち着いて参拝可能。
- おすすめ:御祈祷と合わせて神嶽山神苑を拝観したい方は、開苑時期(3月上旬〜12月上旬)に合わせるのがおすすめです。
私自身の体験では、お正月からしばらくは御祈祷は長蛇の列でした。
2月上旬に参拝した際もまだ混雑しており、たっぷり時間を取って臨む必要がありました。
アクセス面での注意点として、車で向かった場合は無料駐車場の前の道が非常に細く、複数のルートから合流するため大渋滞になります。
ハイシーズンには近隣に有料パーキング(目安500円ほど)が臨時で出るので、空いていれば利用してしまった方がスムーズです。
公共交通機関では、最寄りのJR相模線「宮山駅」は小さな単線の駅ですが、徒歩5分で到着でき、混雑時でも比較的動きやすいのでおすすめです。
一方で、毎年3月以降はだいぶ落ち着き、4月に参拝したときには外に列が溢れるほどではありませんでした。
また、ご祈祷を受けた方のみが入場できる神嶽山神苑も3月上旬から開苑となります。
冬季は閉苑していますが、チケットを持ち帰れば春以降に入場できますので、初詣にこだわらず時期をずらすのもおすすめです。
参拝体験談
私自身も毎年ご祈祷を受けています。
大勢の参拝者が並びますが、受付から待合室、ご祈祷本番、授与品の受け取りまで、神職さん達がスムーズに案内してくださるので、不快感はなくいつも気持ちよく参列できます。
昇殿し、長い祝詞の中で自分の名前が呼ばれる瞬間は、不思議な感覚に包まれます。
その時に目に映る神鏡の輝き、大太鼓の響き、明るい境内の光、参拝者の柏手の音…。
すべてが相まって心が落ち着き、清々しい気持ちになります。
ご祈祷を終えると心も軽くなり、前向きに一歩を踏み出せるような明るい気持ちになります。
こうした体験があるからこそ、私は毎年寒川神社でのご祈祷を続けています。
寒川神社は昇殿参拝数(ご祈祷数)日本一とも言われますが、年ごとの節目に通いたくなる気持ち、わかるなぁと思います。
神嶽山神苑と方徳資料館
入場方法と開苑時期
神嶽山神苑(かんたけやましんえん)は、寒川神社でご祈祷を受けた方のみが入場できる特別な神苑です。
入苑券はご祈祷後に授与され、3月上旬から12月上旬まで開苑しています。
冬季は閉苑しますが、チケットを持ち帰り、翌春以降に入場することも可能です。
入苑時間:午前九時~午後四時
方徳資料館
苑内には「方徳資料館」があり、方位や暦に関する貴重な資料が展示されています。
古代から受け継がれてきた方位学や九星気学に関心のある方にとっては必見の場所で、専門的な展示を通じて、八方除けの背景にある思想を知ることができます。
お水取りの手順
神嶽山神苑では、御神水をいただく「お水取り」ができます。
入場後、受付で初穂料300円を納め、1リットルの容器を受け取ります(持参容器も使用可)。
お水取りの場所は苑内に入ってすぐ、手水舎の横。
木製のふたを開けると蛇口があり、清らかな御神水を汲むことができます。
参拝の記念としてだけでなく、吉方参りや開運祈願としてもおすすめです。
💡関連記事:お水取りのやり方はこちら
神嶽山神苑の見どころ
庭園
苑内は大きな池を中心に、緑がとても印象的な庭園です。
深く落ち着いた緑が広がり、足を踏み入れた瞬間に空気が澄んだように感じます。
木々の間を抜ける風や、池を渡る水音が心地よく、参拝後の気持ちをさらに静めてくれる空間です。
ある時訪れた際には、結婚式の前撮りで赤い着物と黒袴のご夫婦が撮影をしていて、緑とのコントラストが一層映えていました。
神聖な場で人々が特別な時間を過ごしている光景も、この庭園ならではの魅力です。
和楽亭
苑内の茶屋「和楽亭」では、お抹茶(500円)と季節のお菓子をいただけます。
磨かれたお盆に庭の緑が反射し、窓の外には池を泳ぐカモの姿。静かに座っているだけで自然と気持ちが落ち着いていきます。
抹茶セットのお茶請けは、生落雁・生チョコ・干菓子の3種類から選択可能。
生落雁「万葉の花」は境内のお土産屋さんでも購入できるので、気に入ったら持ち帰ることもできます。
ご祈祷を終えた後に一息つく場所としてぴったりで、静かな庭園を眺めながら過ごす時間は特別な体験です。
時期によっては、庭の梅の実を使った梅ジュースがふるまわれることもあり、ちょっとしたご褒美のように楽しめます。
散策の感想
苑内を歩くと、寒川神社の境内とはまた違った落ち着きが感じられます。
参拝者の声も少なく、水の流れる音や風に揺れる木々の音が耳に心地よく響きます。
参拝で引き締まった気持ちを、さらに整えてくれるような静かな時間。
特に方位学や気学に関心のある方には、方徳資料館と合わせて学びと癒しを同時に体験できる場といえるでしょう。
寒川神社のお土産
年に数回寒川神社に通う私の個人的におすすめな自分のためのお土産を紹介します。
日本酒「相模のしずく」
寒川神社の参拝者に人気なのが、地元の蔵元・熊澤酒造が醸す日本酒「相模のしずく」です。
口あたりが軽く飲みやすいので、お酒があまり強くない方でも楽しめます。小瓶(700円前後)と大瓶があり、境内の売店で購入可能。
飲みやすさゆえに、つい進みすぎてしまうので要注意です。
粒餡入り生落雁「万葉の花」
和楽亭のお抹茶セットのお菓子として提供される、生落雁。
中に餡が入っており、上品な甘さでリピーターも多い逸品です。
この生落雁は「万葉の花」という商品名で、境内のお土産屋でも販売されています。
自宅用やお土産にもぴったり。
コーヒーのお茶請けにも合います。大好きです。
まるごと椎茸
大きめの椎茸を丸ごと煮含めた惣菜で、おかずにもお酒の肴にもなる人気商品。
しいたけはコレステロール値を下げる効果があるとされ、健康志向の方にもおすすめです。
寒川神社の売店だけでなく、大山阿夫利神社の参道でも見かけることがあります。
私は日々のお弁当の常連なので、いつもまとめ買いです。
寒川特産の梨ジャム
寒川町の特産品である梨を使った果肉たっぷりのジャム。
サラッとした口あたりでパンにも塗りやすく、梨の自然な食感が楽しめます。
価格も手頃で、朝食用やお土産に人気です。
寒川神社Q&A(よくある質問)
Q1. 寒川神社の御朱印はありますか?
はい、神門手前、右方向にある、ご祈祷受付場所と並ぶ建物でいただけます。
初穂料はお気持ちですが、全国的には300~600円が一般的です。
Q2. 御祈祷は予約が必要ですか?
予約不要で、当日受付となります。
混雑期(1月~2月初旬)は待ち時間が長いため、余裕を持って参拝しましょう。
Q3. 神嶽山神苑には誰でも入れますか?
ご祈祷を受けた方のみが入苑可能です。
入場券は、冬季閉苑中でも翌春以降に使えます。
Q4. 所要時間はどのくらいですか?
ご祈祷のみ:目安1時間。
混雑期は待ち時間を含め2時間程度見込みを。
神嶽山神苑・方徳資料館まで巡る場合は2~3時間が目安です。
Q5. 支払い方法は?
境内の売店や茶屋は現金のみの場合があります。
授与品・茶屋・駐車場対応に備え、必要額の現金をご用意ください。
Q6. 駐車場は混みますか?
繁忙期は渋滞・満車が発生します。
圏央道ICから境内駐車場までの渋滞で最大約1時間かかることも。
早い時間帯の到着、または近隣の臨時有料パーキングの活用がおすすめです。
寒川神社参拝におすすめのホテル
寒川神社の最寄り駅「宮山駅」周辺には宿泊施設が少ないため、茅ヶ崎・藤沢エリアでの滞在がおすすめです。
私は地元なので日帰りが多く、最近まで気づかなかったのですが、湘南エリアにはおしゃれな宿泊施設がたくさんあります。
遠方からの旅行はもちろん、5000円程度から泊まれるリーズナブルなホテルが多いので、関東一円の日帰り圏に住む方でも「ちょっとした旅行気分」で泊まってみるのがおすすめです。
写真映えもして、仕事帰りに飲み行くのと変わらない値段で泊まれてしまうのも魅力です。
寒川神社参拝を中心に観光するなら、藤沢・茅ヶ崎を拠点にすれば効率よく湘南を楽しめます
キップホテル湘南藤沢
藤沢駅から徒歩2分の便利な立地にあるホテル。
清潔でスタイリッシュな客室に加え、宿泊者はラウンジで生ビールが飲み放題というユニークなサービスもあります。
アクセス面でも優秀で、
- 寒川神社(宮山駅)まで乗り換え1回・約25分
- 江の島神社(片瀬江ノ島駅)まで乗り換えなし・約17分
- 鎌倉(JR鎌倉駅)まで乗り換え1回・約15分
と、湘南観光全般の拠点にぴったり。寒川神社参拝と合わせて江ノ島や鎌倉も楽しみたい方に最適です。
8HOTEL CHIGASAKI
茅ヶ崎駅南口から徒歩4分。
湘南カルチャーを感じさせるポップでかわいい内装が魅力で、女子旅や若い世代に人気です。価格も手ごろで、「湘南に泊まっている感」をしっかり味わえます。
また、リゾート感が強いので「リゾート」が象意にある四緑木星や、南東方位の吉方取りにもおすすめ。
アクセスは、
- 寒川神社(宮山駅)まで乗り換えなし・約11分
- 江の島神社まで乗り換え1回・約27分
- 鎌倉まで乗り換え1回・約26分
と、寒川神社へは抜群の行きやすさ。
さらに茅ヶ崎にはサザンビーチなどの観光スポットも多く、海を楽しみたい方にもぴったりです。
COFFEE HOTEL Sound Wave
茅ヶ崎駅近くにある、カフェと一体型のコンセプトホテル。
本格コーヒーを味わいながら、音楽やアートに触れられる空間デザインが特徴です。
まるで“おしゃれなカフェに泊まる”ような感覚が楽しめます。
客室にはレンジや冷蔵庫、キッチン、洗濯機、乾燥機まで完備。
自由に使えるので、「湘南で暮らしているように」滞在ができます。
長めの滞在やワーケーションにもおすすめです。
『COFFEE HOTEL Soundwave』の詳細・予約はこちら
モデルコース:寒川神社+江ノ島 1泊2日
1日目: 東京から藤沢へ→寒川神社で参拝・ご祈祷→藤沢や茅ヶ崎のホテルにチェックイン→夜は湘南の地酒やグルメを満喫。
2日目: 朝食後に江ノ島へ移動→江島神社参拝やシーキャンドル観光→しらす丼ランチ→午後は海辺を散策して帰路へ。
参拝と湘南観光を一度に楽しめる、バランスの良いプランです。
ここで紹介した3つのホテルは、どれも5000円前後から泊まれるのに湘南らしい雰囲気をしっかり味わえる優秀な宿です。
「寒川神社に参拝して終わり」ではもったいないので、ぜひ1泊して湘南の魅力を存分に楽しんでください。
藤沢を拠点に江ノ島・鎌倉へ広げるも良し、茅ヶ崎で湘南カルチャーを体感するも良し。
日帰り圏に住んでいる方も、「ちょっとしたご褒美旅」として泊まる価値があります。
寒川神社へのアクセス
電車でのアクセス
JR相模線「宮山駅」から寒川神社までは徒歩約5分。
駅を出て右手に歩き進めてすぐです。
通常参拝時間内なら、多くの人が寒川神社に向かって歩き出すので、とりあえず右に進み人についていけばたどり着けると思います。
初詣や祭礼の日は臨時列車が増発されることもありますが、宮山駅は単線の小さな駅なので、混雑時はホームや改札も込み合います。
車でのアクセス
圏央道「寒川北IC」から約5分。
無料駐車場が数カ所ありますが、初詣や大安の日はすぐに満車になります。
その場合、近隣に臨時の有料駐車場(相場は500円程度)が出ることもあります。
渋滞を避けたい場合は早めの時間に訪れるのがおすすめです。
バスでのアクセス
茅ヶ崎駅や寒川駅から神社行きのバスもあります。
鉄道や車に比べると本数は少なめですが、シーズンによっては便利に利用できます。
まとめ
寒川神社は、関東随一の「八方除・方位除」の守護神として広く信仰を集める神社です。
御祈祷を通じて厄を祓い、新たな一歩を踏み出すきっかけをいただけるだけでなく、ご祈祷者だけが入れる神嶽山神苑や方徳資料館では、心を落ち着けながら学びと癒しの時間を過ごせます。
境内の狛犬や神門、夫婦杉、渾天儀といった見どころも多く、参拝そのものが特別な体験となります。
さらに、日本酒「相模のしずく」や生落雁「万葉の花」など、ここでしか手に入らないお土産も魅力のひとつです。
参拝の際は、混雑期を避けて神苑が開苑している時期に訪れるのがおすすめです。
ゆっくりと御祈祷を受け、境内を散策し、お土産を手にすれば、心も身体も整い、清々しい気持ちで帰路につけることでしょう。
都道府県別の神社仏閣まとめ 御朱印/御神塩/御神水(お水取り)/御神土(お土取り)
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