目次
全国紙のパワースポット特集でも頻繁に名前が出る『叶神社』。
横須賀では走水神社と並んで御神威が名高いパワースポット!
叶神社は東西に分かれていて、どちらも参拝して頂くことができる『勾玉とお守り袋』が特に有名です。
主祭神は応神天皇
- 誉田別尊(応神天皇)
- 比売大神
- 息長帯比売命(神功皇后)
以上併せて八幡大神と尊称する。
叶神社HPより引用
諸説あるようですが、元々叶神社は東西のどちらかにあったが、浦賀が東西に分かれることになり、反対側の氏子が強く望んでもう片方が創設されたのだとか…
創設から10年で源氏が悲願達成していますし、当時からご利益があり信仰が篤かったのでしょう。
西叶神社
まずは西の叶神社から!
お車の場合、東西どちらも駐車場はあるのですが、西叶神社の方が比較的場所もわかりやすく駐車もしやすいと思います。
浦賀湾の道沿いから大きな鳥居をくぐって敷地に入ると、『叶神社』と書かれたのぼりが目に入ります。
鳥居をくぐって左手には大きなイチョウ。
そして、社務所に向かう道には見事な桜が!
4月の桜のシーズンですと薄いピンクの桜が舞い、とても風情があります(*^^*)
福寿弁財天(西叶神社)
本殿の右手には福寿弁財天様の社が。
小さな池に小さな橋が架かっていて明るい雰囲気。
金毘羅権現遥拝所(西叶神社)
さらに右手に摂社と、細く続く階段があります。
登りきると社と、奥に浦賀湾を臨む景色!
ちょっと足場が悪いのでお気を付けください。
少し急勾配で、上の方の石がずるっといきやすいです。
手すりも錆び落ちていて、うっかり握ったらグラグラして余計怖いという。笑
東叶神社
そして浦賀湾を挟み東側にあるのが『東叶神社』。
背にする山から濃い神威を感じます。
叶神社の社叢林(しゃそうりん)は、「神奈川県指定天然記念物」となっています。
また、歴史的にも浦賀城跡。
この浦賀城、小田原北条氏の海賊水軍の本拠地だったそうで、房総(千葉)から攻めてくる里見水軍と熾烈な戦いを繰り広げていたそうな。
現在では「北条・里見水軍ヨットレース」なるものが開催されているらしいのですが、なんだか時代の平和的変遷に思いをはせてしまいますね…ほほえましいです。
源頼朝公奉納のソテツ(東叶神社)
三浦半島の神社を巡っていたら9割の確率でお逢いする名前、それは源頼朝。
社伝によると、養和元年(1181)京都神護寺の僧文覚が源家の再興を発願し、石清水八幡宮を当地に勧請され、もし源氏の再興実現せし折は、永く祭祀を絶たざるべしと祈念したところに始まるとされている。
その後、文治2年(1186)には源頼朝公が源家再興願意成就の意を込めて神号を改め、叶大明神と尊称されたと伝えられている。
社殿に昇る石段の両脇に植えられている蘇鉄はこの時に頼朝公が縁深い伊豆の地より移植奉納されたと伝えられている。
叶神社HPより引用
1181年というと、命からがら伊豆に流れていた頼朝が挙兵して平氏打倒を始めた翌年ですね。
1192年、日本人はみんな歴史の授業で聞いたであろう「いい国作ろう鎌倉幕府」で、源頼朝は征夷大将軍になりました。
年表を追うと、1185年ごろには落ち着いたというか権力を手にしていたようです。
1185年に三浦の先端にある海南神社に手植えで大銀杏を奉納。
1187年には品川神社を創設しています。
弟の義経を処罰した源頼朝には、判官贔屓もあり冷血漢なイメージがあったのですが…
こうして軌跡を追っていると信仰に篤く、子煩悩で、森戸海岸の千貫松など植物を愛でいているエピソードがあるなどかなりイメージが変わりました。
スピリチュアルの先陣として、今は尊敬しています。笑
二つの坂(東叶神社)
叶神社の縁結びというと後述の『勾玉とお守り袋』の願掛けが有名なのですが、東叶神社には「上ることで良縁が得られる」2つの坂があります。
本殿左から途中までが『恵仁志坂(えにしさか)』。
「縁(えにし)」でしょうが、当て字の由来が気になります。
ネットでも「恵仁志」で調べるとこの叶神社の坂しか出てこないのですよね。
そして、途中から上の広場までが『産霊坂(むすびざか)』。
この漢字は長野県松本市にある四柱神社などで祀られている、造化の三神のうち2柱『高皇産霊神(たかむすびのかみ)』『神皇産霊神(かみむすびのかみ)』の御名と同じ漢字です。
勝海舟断食の碑(東叶神社)
恵仁志坂と産霊坂を上りきると、奥社と招魂塔、そして勝海舟『断食の碑』があります。
1860年、日米修好通商条約に際しアメリカ・サンフランシスコへ遣米使節が派遣されます。
その際、護衛という名目で同行した軍艦『咸臨丸』で指揮官として搭乗。
航海に先立ち、勝海舟が太平洋横断の平安快挙を祈願して断食修行を行ったのがこの場所なのですね。
急な階段を上りきると、まずは鬱蒼と茂る静かな空間があり、すぐ左手に断食の碑があります。
そして奥にある招魂塔の先には、ペリーの黒船が停泊した海辺が…。
きらきらした海に見とれていると、ボー!っとどこかで汽笛が鳴りました。
この景観は階段上ったかいがあったなぁと感動しました。
耀真山永勝不動尊と身代わり弁天(東叶神社)
神仏習合時代の名残で、明治維新前は叶神社も寺院を兼ねていました。
現在もご本尊である不動尊が祀られています。
また、社務所奥には東浦賀の産土神である厳島媛命(身代わり弁天)が祀られています。
シダ植物繁る洞窟の奥に安置された弁天様は雰囲気ばつぐん。
開場の遭難や交通事故など災禍から護ってくださるのだそうです。
英国カフェ『アカンサス』(東叶神社)
厳密に言うと東叶神社の敷地内ではないそうですが、恵仁志坂の途中に素敵な英国喫茶があって驚きます!
17年前に英国人によって手作りされたという建物。
ひっそりと静かに佇む隠れ家カフェです!
70歳過ぎという上品な奥様が運営されています。
誰もいなくても『OPEN』となっていたら大丈夫。
ドアを開けるとわかるようになってるそうなので、静かに待ちましょう◎
あまり時間がなくアイスコーヒーだけ頂いたのですが、奥様の貴重なお話を聴かせていただきました♪
今度は英国式のスコーンと紅茶を頂きたいです!
縁結びの勾玉とお守りの袋
全国的なパワースポット本でも紹介されている縁結びのお守り。
西叶神社の社務所で『勾玉』を。
その勾玉を東叶神社の社務所で頂く『お守り袋』に入れる。
恋愛に限らず、仕事・友人・その他諸々の良縁を結んでいただけます。
また神社の名称・由来から様々な願いを叶えて頂けます。
叶神社を参拝する時には絶対にGETしたいお守りです!!
東西を結ぶポンポン船
西叶神社と東叶神社の行き来には『浦賀の渡し』から出ているポンポン船をおすすめします!
正直なところ車や自転車ならば移動もすぐなのですが、あえて乗って欲しいです。
浦賀湾の水面がキラキラときれいで、風が気持ちい~♪
船の乗車時間は5分くらいかな?
対岸に船があるときはブザーで呼びます。
金額は大人¥200です。
船頭のおじ様がお釣りもくれますが、お釣りがない場合もありそうなのでなるべくお釣りがないように小銭を用意しておいた方がベターかと思います!
まとめに
いやー改めて…三浦半島は面白いです!
走水神社におけるヤマトタケルの時代から…
平安末期から鎌倉時代の源頼朝の軌跡。
黒船来航、勝海舟の渡米前の断食修行。
そして2017年の今まで。
ずっと連綿と歴史が続いてるのだなと思うと、パワースポットのエネルギーのうねりは、歴史の中で生命が紬いで織り上げた願いの力なのかなぁと思ったり。
きっと今訪れる私達の祈りも、うねり織り込まれて次世代への礎になるのでしょう。
浪漫ですねぇ。
都道府県別の神社仏閣まとめ 御朱印/御神塩/御神水(お水取り)/御神土(お土取り)
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