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門松を飾りたい。
私はスピリチュアルに興味はあれど、いままでは結構、年中行事を疎かにしていまして。
今年はしっかりと敢行したいと思い立ったのが昨年の年末。
早速、お正月の行事からやっていこうと、12月末から準備を始めていたわけですが…
なんとか飾ってみたものの、疑問点も多かった。
まず門松。
…門松とは。門松とは?
自分がイメージする門松は、建物の入り口の両端に、斜めの切り口で高さの違う三本の竹をメインにした『門松』と称されるお飾りがドン!ドン!と置いてある感じです。
竹のイメージが強い。
門「松」なのに。
なぜ。
というわけで何が正解なのか、門松について調べたことの備忘録です。
門松について
まずは「門松」の定義について。
『運を開く神社のしきたり』という本にはこうあります。
門松は神様が天から降りてくるときの目印
そもそも門松とはいったいどういうものなのでしょうか。
門松とは、新しい年神様が天から降りてこられるときの目印と考えられています。
したがって、門松を立てていない家には、新しい年の神様がやってくることはありません。
門松は、新しい年の神様を家へ招き、福を呼ぶという、とても縁起のよい風習なのです。(略)
さて、新しい年神様は年が明けるとともにやってこられますから、門松は暮れの前から用意しておきます。
一般的には十二月十五日から二十八日の間に立て、二十九日に飾るのは「苦日(くんち)飾り」といって避けられ、三十一日の大晦日に飾るのは「一夜飾り(いちやかざり)」といって縁起が悪いものとされています。『運を開く神社のしきたり』三橋健 より引用
年神様は別名「歳徳神」様。
明きの方(あきのかた)、恵方ともいい、歳徳神様のおわす方角は、万事において大吉祥方位とされます。
2月には昨今メジャーになりつつある「恵方巻き」のイベントがありますが、その時も年神様の方向を向きますね。
お正月は門松を目印に各家をめぐって福を授けて下さいます。
門松の意味は「神様の依り代」
門松は文字通り、本来は門(門口)に立てる松のこと。なぜ松かというと、歳神様は生命力の象徴であり、その生命力は枯れることがない=冬でも青々とした松に依りつくと考えられているためだ。歳神様をお迎えするとき、「我が家はここですよ」というわかりやすい印を出す=松を飾る、座っていただくところに座布団を出す=床の間に鏡餅を供える、というところだろうか。歳神様は松を目印としてそれぞれの家を訪れ、中に入れば鏡餅に依りつくと考えればよいだろう。
(略)
根本に立ち返れば、歳神様の依り代(乗り物でもある)の松を1本立てて門口へ飾ればそれで用をなすものなのだ。
常緑樹である「松」が要なのですね!
恵方に出向いて取ってくる…という風習は、現代ではほとんど見られませんが、門松を飾ってお正月のおめでたいムードを演出し、その年の神様をお迎えするのはなんとも縁起が良く開運効果の高いアクションだなと思います(*^^*)
【風水】吉方で開運するなら最強アクションの『温泉』に入ろう!泉質別の開運効果は?
門松はお正月限定の『縁起物』
門松は小ぶりのものでも福運を運んでくれる
門松は期間限定の縁起物です。
(略)
門松は明るい新年の雰囲気を倍増させ、福運を呼び込んでくれます。
大きさは関係ありませんから、小ぶりの可愛いものでも、飾ると良いです。
プラスチックなどでできたフェイクのものは、縁起度は下がりますが、それなりに福運を呼び込むので、プラスチックのものでも飾った方が良いです。『ごりやく歳時記 福運を招く12か月の作法』桜井識子 より引用
私が愛読している桜井識子さんの著書によると、門松は『縁起物』なのだそう。
『縁起物』は「運」や「福」を呼んでくれるもので、モチーフだからという理由ではなく、「実際に運や福を呼び込むパワーを備えているもの」。
風水的な見方ですと、「縁起の良いもの」はモチーフとして効果を見る傾向にありますが、桜井識子さんの定義する『縁起物』は、「実際にパワーが宿っているもの」を指すようです。
例えば、「鶴」のモチーフは一般的な意味での「縁起物」ですが、同じ鶴の置物だとしても、『縁起物』と『縁起物のモチーフだけど縁起物じゃないもの』がある。
門松は、どれを選んでも「お正月の期間は」パワーのある『縁起物』ということかな?
なので、神様の依り代となる常緑樹ではない、イミテーションの門松でも、「パワーは落ちるけど福を呼び込む効果がある」という説ですね。興味深いです。
【ラッキーモチーフ】東西問わずの縁起物!『ウサギ』が持つ意味や開運効果
ことわざ「笑う門には福来る」
「笑う門には福来る」ということわざがありますね。
小さいころは笑う門の「かど」は「角」だと思っていて、笑い声の聞こえる曲がり角的なものに福が来るのかな…と漠然と考えていたのですが、漢字は「門」。
『心に響く!美しい「日本の言葉」2200』のことわざの欄にはこうありました。
【笑う門には福来る】
いつも明るく、笑いが絶えない家庭には、しぜんに幸せがやってくるものだという教え。「門」は家、家族という意味。苦しい事や悲しいことがあっても、希望をもって明るく暮らしていれば、きっと幸せが来るようになることを説いている。
『心に響く!美しい「日本の言葉」2200』西東社編集部 編 より引用
なるほど「門」とは家、家族のことなのか~と納得していたのですが、一説では「門」は門松を指しているということもあるようです。
竹の節のところを含めて斜め切りにすると、切り口が「ワ」みたいな形になります。
これが「笑っている口」のように見えるということで、笑う門(門松)には福(歳神様)来る…になるのだそう。
面白いですね!
「笑う門には福来る」の、「かど」の漢字は「門松」の「門」!!
で、覚えると忘れなさそうです。笑
門松の処分「どんど焼き」「左義長」
縁起物の門松は、松の内が終わったら神社に持っていきお焚き上げをしていただきます。
門松やしめ縄など、お正月で飾られた縁起物を燃やします。
地域によって、どんど焼き、どんと焼き、左義長など呼び方は変わります。
元々は小正月…1月15日に行われていました。
旧暦だと1月1日は新月、1月15日が満月です。
満月の日に縁起物を燃やし、神聖な炎で厄を祓い、地域住民の1年の除災招福を願うお祭りです。
滋賀県の日牟禮(ひむれ)八幡宮では、現代でも大きなお祭りを行っています。
安土桃山時代に盛大に執り行われ、かの織田信長も異粧華美な恰好で躍り出たという逸話が好きです。笑
【神社】滋賀県 近江八幡『日牟禮八幡宮』<鏡池><天満宮><左義長祭>他
関東の松の内は1月7日までなこともあり、どんど焼きの日も様々ですが、基本的には14日か15日に行われています。
また、どんど焼きに間に合わなくても、地域を代表する中規模以上の神社では、だいたい1月いっぱいは縁起物を受け付けてくれているように思います。
大きな門松の場合は、植物やしめ縄などの燃える部分は神社に持っていき、他の部分は地域のルールにのっとってゴミとして処分するという方法になります。
神社に行く時間がないなど、事情がある場合は、何かきれいな紙で包んで、塩をひとつまみ入れて燃えるごみに出してもOKです。
きれいな紙と限定せずとも、紙袋でも、布でも、何かしら他のごみと分けられるようにしておくと良いです。
まとめに
以上、もろもろ勘案しまして…こんなん出来ました(^^;)
とにかく本物の「松」!!そしてお正月の縁起物っぽさを!!という。うーん。
まぁ、これを機に今年の学びを生かして、来年は門松のレベルを上げていきたい所存です!!